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仮面高血圧を見つけよう

掲載月:2005/05

ひょうご経済戦略 2005年5月号掲載


財団法人 兵庫県健康財団 保健検診センター所長
人間ドック認定指定医 伊藤 一夫

 

仮面高血圧とは?
 今、日本全国には3000万台の家庭血圧計があります。そして、各家庭で測られた血圧(家庭血圧)が、脳卒中等の疾患が発症するかどうかの予後予測に重要なことがわかってきました。

 

 これまで、高血圧は医療機関で測定した血圧(外来血圧)で評価・診断されてきました。しかし、血圧は変動しやすい値であることもよく知られています。いつも家庭で測る時は低いのに、人間ドックや健康診断では高い「白衣高血圧」の方はよくおられます。最近、「逆白衣高血圧」といわれる現象が注目されています。これは、「隠れ高血圧」とも「仮面高血圧」ともいわれます。実際は血圧が高いのに、人間ドックや病院では正常という方が大勢おられるということが分ってきたのです。外来血圧だけでは、血圧の評価は不十分だということになりました。

 

 そこで、血圧は次の4つに分類されます。
(1) 正常 
(2) 白衣高血圧:家庭血圧は正常で外来血圧は高い型 
(3) 仮面高血圧:家庭血圧は高く外来血圧は正常な型 
(4) 持続性高血圧:家庭血圧も外来血圧も高い型

 

本当は怖い仮面高血圧
 この仮面高血圧には、血圧の薬(降圧薬)を服用している方と、未治療の方がおられます。治療中の方は、一般に朝1回の服用という方が多く、中には薬の効果が夜間から早朝には不充分になり、血圧が高くなっているという方がおられます。未治療の方には、次の3種類があります。

 

(1) 早朝の血圧が高く、日中になると下がってくる方で、朝起きる頃上昇する方と、夜間も高い方がおられます。
(2) ストレスにより血圧の上がる方で、普段仕事中は高血圧なのに、人間ドックへ来て測定までの時間がリラクゼーションとなり、血圧が下がる方。
(3) 喫煙者で、普段はタバコにより血圧が高くなっている方も、ドック当日は朝から禁煙ということで血圧が下がっていることがあります。

 

 そして、この仮面高血圧の方も将来脳卒中等になりやすく、生活習慣の改善や降圧治療が必要ということになりました。また、これまであまり心配ないといわれてきた白衣高血圧の方も、長期間観察すると、持続性高血圧になるリスクが高く、生活習慣の改善や経過観察が必要とされました。

 

家庭での血圧の測り方
 それでは、家庭での血圧はどうやって測ればよいのでしょうか?平成15年9月に日本高血圧学会より発表された「家庭血圧測定条件設定の指針」では、次のようになっています。
(1) 装置:カフ・オシロメトリック装置(普通の家庭血圧計)
(2) 測定部位:上腕で測る。手首や指では誤差が大きくなります。
(3) 姿勢:イスに座って1~2分以上安静にした後、腕を軽く伸ばし、心臓の高さとなる姿勢で。
(4) 測定時:朝は起床後1時間以内に、排尿後、朝食前、薬を服用前に。夜は就寝前に。    
(5) 測定回数:朝夕各1回でよいが、2回以上測った時は全て記録してください。

 

測定値の評価
その評価は次のようになります。
(1) 135/85以上では確実な高血圧で治療が必要 
(2) 135/80以上で高血圧 
(3) 125/80未満は正常 
(4) 125/75未満は確実に正常

 

 まずは、家庭血圧を測ることが大切です。初めはあまり測定方法等に気をとられることなく、気楽に長期間測りましょう。自分自身で血圧を測定するようになりますと、それだけで減塩や減量がスムーズになるものです。


 血圧計が、どこか棚のスミに押しやられていませんか?

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