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メタボリック症候群とは

掲載月:2005/07


ひょうご経済戦略 2005年7月号


財団法人兵庫県健康財団 保健検診センター 健康づくり相談室室長 大藪 久則

 

はじめに
 人の身体は動き回り、定期的に体を動かすようにできています。しかし、最近運動不足と高カロリー食の食習慣という不健康なライフスタイルにより、現代人はいろいろな病態に悩まされるようになりました。それで、近年生活習慣の改善による病態の予防の必要性が注目されるようになりました。

 

 そして、予防の必要性が極めて高い病態がメタボリック症候群と命名され、このたび日本動脈硬化学会や日本糖尿病学会など8学会からその基準が提示されました。

 

1)メタボリック症候群とは?
 最近日本でも狭心症や心筋梗塞等の動脈硬化が原因の疾患が増えました。これらの病態は肥満、特に内臓脂肪の増加と関係が深いことから、ウエスト周囲径が注目されるようになりました。内臓脂肪の増加に加えて、糖尿病や高血圧・高脂血症と診断されるほどの異常はなくても、境界領域の所見が複数ある場合は動脈硬化が進行し、合併症が起こりやすいので注意しなければなりません。

 

 今回、学会が提示した日本人にあったメタボリック症候群の診断基準は、ウエストサイズが男性では85cm以上、女性では90cm以上の場合で、かつ①中性脂肪が150mg/dl以上またはHDLコレステロールが40mg/dl未満②最大血圧が130mmHg以上または最小血圧が85mmHg以上③空腹時血糖が110mg/dl以上のうち2項目以上あてはまる場合、メタボリック症候群と診断されます。(表1)

 

表1 メタボリック症候群の診断基準
ウエスト周囲径(男性85cm以上、女性90cm以上)
このウエスト周囲径に加えて下記の3項目のうち2項目以上があてはまる
(1) 中性脂肪が150mg/dl以上またはHDLコレステロールが40mg/dl未満
(2) 最大血圧が130mmHg以上または最小血圧が85mmHg以上
(3) 空腹時血糖が110mg/dl以上

 

2)メタボリック症候群と診断されたらどうなるの?
 メタボリック症候群と診断されるほとんどの人に症状はありません。しかし、放置すると動脈硬化が進行し、狭心症や心筋梗塞になる確率が他の人に比べて圧倒的に高いことが欧米で報じられました。

 

3)どうすればいいの?
 ウォーキング等、個人の日常生活に応じた運動習慣や食習慣の改善による良い生活習慣を培い、体重の減少に努めることが必要です。その際に、病院か保健センターに行って高血圧、高脂血症、糖尿病等のパンフレットをもらってきて参考にすることができます。このようにして、自分なりに努力しても効果のあがらない人は、専門家に相談するのもひとつの方法です。

 

4)専門家に相談してみよう
 自分なりにいくら努力しても効果のあがらない場合は、プロの指導を受けるのもひとつの方法です。たとえば、管理栄養士は相談者のライフスタイルを調査し、その方の現在の摂取エネルギー量と食事のバランスを算出し、グラフにします。その上で、その方にあった摂取エネルギーを無理なく減らせるバランスの良い食事のとり方を提案します。

 

 また、運動指導士は姿勢や歩き方や簡単な動作のチェックにより、体のゆがみや現在の運動能力を判定し、各個人に最適な矯正方法や運動を提案します。このような骨盤のゆがみや脊椎の姿勢の矯正により、なかなか治らない肩こりや腰痛、むくみなどが、軽快することがあります。また、肥満で悩んでおられる方には、背筋を伸ばして歩く正しい歩き方や忙しい方にも簡単に出来る運動をその方の体力に応じて提案します。このようにして、エネルギー消費が増大し、代謝が改善すれば、体重が減少してきます。


 保健師はその後サポートし、一時的ではなく、健康的な生活習慣に基づいた健康づくりのお手伝いをします。

 

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