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健康づくりは「無駄」と「省エネ」で 

掲載月:2006/05

ひょうご経済戦略 2006年5月号


兵庫県西播磨県民局赤穂健康福祉事務所長
(前財団法人兵庫県健康財団 保険検診センター副所長) 清水 昌好

 

 今、世界で飢餓に苦しむ人が11億人、これに対しほぼ同数の人が肥満(BMI*;30以上)ないし過体重(BMI;25以上30未満)の状態であり、米国、英国、ドイツ、エジプト、トルコ、南アフリカ、メキシコ、アルゼンチン、ニュージーランド、サモア等の国々では、男女どちらか、過体重と肥満の者が75%を超えています。なかでもミクロネシアのコスラエ島やナウル島では、人口の70%以上が肥満であり、肥満防止は欧米先進諸国だけでなく多くの国々の課題となってきました。

 

 この様ななか、2004年5月、心疾患、糖尿病など肥満を原因とする生活習慣病が、全世界の病死者の約60%を占めることから、WHO(世界保健機関)は、総会で「食事と運動と健康に関する世界戦略」を採択しました。その主な内容は、砂糖、脂肪、食塩摂取の減少、果物や野菜、穀類、マメの摂取の促進、運動不足の解消などであります。

 

 ところで日本では、BMI;25以上を肥満としており、肥満は4人に1人くらい、さらにBMI;30以上の国際基準レベルの肥満は2~3%程度で、米国の30%超に比べると肥満のレベルはまだまだ低いのが現状です。

 

 ところが、肥満の合併症である糖尿病の現状をみてみますと、糖尿病かその予備軍と考えられる人が約1600万、実に6人に1人にのぼっています。この数は肥満の「先進国」である米国と比較して、遜色のない数字であるといわれています。

 

 これは、雑穀を主食とする東アジア人の遺伝子的な宿命で、肉食を主体とする欧米人よりも肥満になりやすく、かつ糖尿病を発症しやすいことが確認されています。このため、私達日本人は特に注意が必要であります。

 

 そこで、健康づくりのために「省エネ」と「無駄」の実践をお勧めします。まず「省エネ」ですが、皆さん、京都議定書というのをご存知でしょうか?今、地球温暖化問題は深刻で、100年後、地球の平均気温は最大約6度も上昇するそうです。

 

 このため京都議定書により、日本は2012年までに6%の二酸化炭素の削減をせまられており、私達も省エネに協力しなければなりません。

 

 例えば、飽食を慎む。車の使用は控え出来るだけ歩くようにする。エレベーター、エスカレーターなどの使用を控え階段を利用する。体をこまめに動かし節電する。夜更かし、夜遊びをせず早寝早起きを心がける。冷暖房は弱めに設定する。この
様な省エネ行動は健康づくりにもつながることであり、頭や体をまめに使う「省エネ」は健康作りの有力な手段であります。

 

 次に、「無駄」の実践です。今、過食と並んで問題視されるのが運動不足です。少しでも歩くことを避けたい、或いは近道をしたいというのが本音かもしれませんが、健康づくりのため無駄な歩行をどんどん行いましょう。

 

 例えば、出勤や帰宅時には、駅の遠い方の出口から出たり、ひと駅手前で降りたりして、少しでも遠回りをする。昼休みは、食後15~20分程度休息してからウォーキングを行う。休日は家にじっとせず、散歩に出る。外出する時は、少し早めに出かけ、目的地周辺を散策する。車を利用するときは、できるだけ遠い場所に駐車する(空いていて停めやすいです)等々です。

 

 日本は豊かになり、便利で快適な生活がおくれる様になりました。しかし、このことは肥満や糖尿病などの生活習慣病に陥りやすい環境になったともいえます。どうか「無駄」と「省エネ」をうまく実践して健康づくりを進めてください。


※BMI(Body Mass Index)とは体重(体格)指数のことで、下記の計算式により、求めることができます。
BMI=体重Kg÷(身長m)2

 

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