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熱中症について

掲載月:2010/06

〈熱中症について〉

 

(財)兵庫県健康財団 健康指導部 健康運動指導専門員 山口一仁

 

 熱中症とは日射病や熱射病の総称で、高温多湿の暑熱環境のもとで身体活動や生活活動のために、発汗機能や循環系などの体内の調節機能が維持できなくなり、体温の上昇、発汗停止と共に虚脱、痙攣、精神錯乱、昏睡などを起こし死に至る危険性のある病態のことをいいます。


 これでは、何のことかわかりにくいと思いますので、もう少し具体的に説明しましょう。


 私たちが安全で健康的な生活を送るためには、体温などを一定に調節する恒常性という機能があります。体温の調節は主に、1.皮膚の表面から空気中への熱の放出、2.汗が蒸発するときの気化熱、などによりコントロールされています。


 体温よりも気温が低ければ空気中へ熱が移りやすく体温の上昇を抑えることができます。湿度が低ければ汗をかき、その汗が蒸発することで熱を奪われ、体温を上手にコントロールすることができます。


 しかし、体温が37℃を超えると、皮膚の血管が拡張し、皮膚の血液量を増やして放散しようとします。このときさらに体温が上昇し、発汗などによってからだの水分量が極端に減ると、今度は脳や心臓を守るために血管が収縮してしまい、皮膚表面からの熱を放出できなくなります。


 また、体温が高くなると、空気中への熱の放出が難しくなるため、体温調節は発汗だけに頼ることになります。ところが、気温だけでなく湿度も75%以上になると、汗をかいても蒸発できずに流れ落ちるばかりの状態になります。そのため、発汗による体温調節もできなくなります。


 熱中症は、梅雨の合間の突然気温が上昇した時や梅雨明けの蒸し暑い日など、急に暑くなったときに多く発生していますが、夏の蒸し暑い時期だけに限らず、冬でも暖房のよく効いた室内で厚着をしていて起こる場合もありますので、普段からこまめに水分を補給しておくことが大切です。(炎天下で多量に汗をかいた場合、水分と同時に補給する水分の0.1~0.2%の塩分も補給しましょう。)


 特に注意したいのが、「ちょっと体調が悪い」、「少し気分が悪い」程度で、「たいしたことはない」、「注意して動けばすぐに良くなる」と思い、自分では気づかない間に症状が進行してしまうことです。


 次の表1は「熱中症の状態と症状」を表したものです。ご自分で健康管理をすることは大切なことですが、周囲の人も熱中症のことをよく知り、互いに注意して未然に事故を防ぎましょう。

熱中症の状態と症状.JPG 

 突然、誰かが熱中症の状態に陥るようなことがありましたら、すぐに応急処置を施し医療機関へ運びましょう。


 次の表2に「熱中症の応急処置の方法」を示しますので、慌てず対処して、できる限り早く医療機関へ運んでください。

 

 

熱中症の応急処置.JPG 

 

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