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熱中症の予防について

掲載月:2010/08

ひょうご経済戦略2010年8月号掲載

 

兵庫県健康財団保健検診センター参事兼副所長
 熊 谷  仁 人

 

1.はじめに
 今年も暑い夏がやってきました。日が長くなるとどうしても寝不足になりがちで、体調を崩しやすくなっています。


 このような状況の中、熱中症の予防、体調管理が必要になってきています。

 

2.熱中症の予防対策(通達)について
 熱中症による死亡者数が年間約20人を数え、休業4日以上の業務上疾病者数が年間約300人にも上っています。また糖尿病、高血圧症等が熱中症の発症リスクを高めるため、健康診断等に基づく措置の一層の徹底が必要な状況から、「職場における熱中症の予防について」という通達が出されました(平成21年6月19日 基発第0619001号)。


 この中で職場における熱中症予防に関する事業者の実施要綱として、第1 WBGT値の活用、第2 熱中症予防対策が示されています。


 対策の重要な部分は作業環境管理ですが、後者は日常の夏バテ対策の参考にもなるため、今回は個人でもできる予防として取り上げました。


 (注)WBGT(Wet-Bulb Globe Temperature:湿球黒球温度)値とは暑熱環境による熱ストレスの評価を行う暑さ指数。WBGT基準値を超え、または超える恐れのある作業場所を「高温多湿作業場所」という。

 

3.熱中症とは
 熱中症は、高温多湿な環境下において、体内の水分および塩分(ナトリウム等)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして、発症する障害の総称です。


 症状はめまい、失神、筋肉痛、多量の発汗などの比較的軽めのものから高体温、意識障害、けいれんなど重篤なものまであり、誤った判断で死に至る場合があります。


 職場以外にもスポーツ中や車の中に子どもを放置した場合など生活の周辺でも起こる危険性があります。

 

4.熱中症予防対策
 そこで、熱中症の予防対策です。基本は暑さ対策と水分補給です。


 1)高温多湿の場所での活動時間を減らし、涼しい場所での休憩時間を確保することが必要です。また、暑さに徐々に体を慣れさせることも大切です。


 2)服装
 透湿性、通気性のよい服装が良いとされます。直射日光下では通気性の良い帽子等の着用も大切です。


 3)水分、塩分の摂取
 自覚症状以上に脱水が進行していることがあるため喉の渇きを感じる前から水分の補給が重要です。また汗で失われる塩分の補充も重要です。冷やしたスポーツドリンクなどは飲みやすく、体温の低下も期待できて良いといわれます(ただしスポーツドリンクは糖分が少し多いといわれています)。


 4)日常の健康管理
 睡眠不足、体調不良、前日の飲酒、朝食の未摂取は熱中症の発症に関与する恐れがあり、日ごろの体調管理が必要です。高血圧や糖尿病など基礎疾患のある人は、その注意も必要です。発症が疑われたときは救急処置や医師の診察が必要な場合があります。

 

5.おわりに
 激しい運動のみならず、ウオーキングでも熱中症は起こり得ます。これからの暑い時期、体調管理も含めた熱中症対策が必要であり、以上を参考にしていただければ幸いです。

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