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肥満予防のための運動のすすめ

掲載月:2011/02

ひょうご経済戦略 2011年2月号掲載

 

兵庫県健康財団保健検診センター参事兼副所長 熊谷仁人

 

1.はじめに
 平成20年4月から健康診断項目に腹囲測定が追加になり、血清総コレステロールに代わってLDLコレステロール検査になりました(労働安全衛生規則第43条、44条)。内臓脂肪型肥満に起因したメタボリックシンドローム対象者を選定し、保健指導を行うことで健康的な生活習慣の定着を図り、生活習慣病、さらには脳・心臓疾患を予防しようとするものです。


 肥満につながる「生活習慣」には、食事、運動、飲酒、喫煙、睡眠などがあげられ、すべてを一度に改善することはなかなか大変ですが、とりあえずできることの一つとして、今回は運動について触れます。

 

2.運動の現状
 平成20年国民栄養健康調査によると「運動習慣のある者の割合(20歳以上、1回30分以上の運動を週2回以上、1年以上継続)」は男性33.3%、女性27.5%であり、平成15年の29.3%、24.1%と比較して増えています。これは「運動」に対する意識の向上の表れと考えられます。一方、歩数の平均値(20歳以上)を平成15年と平成20年とで比較すると、男性は7,503歩から7,011歩、女性は6,762歩から5,945歩と減少しています。近距離でも自動車を使用すること、エレベーターやエスカレーターの利用が歩数を減少させる一因と考えられます。すなわち、「運動」を意識する一方で、日常の身体活動が軽視されている傾向にあるのではないでしょうか。


 そこで自己チェックです。あなたは


 ・定期的な運動習慣がない
 ・エレベーター、エスカレーターを必ず使う
 ・移動に車を使うことが多い


いずれにも心当たりがあれば、要チェックです。

 

3.運動のすすめ
 運動は大きく有酸素運動とレジスタンス運動に分類されます。前者は酸素を十分に使い、脂肪を燃やすのに有効とされます。代表は歩行やジョギングなどの全身運動です。一方後者は抵抗負荷に対して動作を行う運動ですが、筋力や筋量の減少の予防に有効です。


 最近両者を併用することの重要性が指摘され、たとえば水中歩行などは両者がミックスされていること、浮力が働くため膝の負担が減少し、転倒しにくいことなどから最も適した運動と言われています。


 また短時間の運動の積み重ね(こまぎれ運動)による運動効果も指摘され、歩行等の日常生活での身体活動を高めるだけでも減量や代謝改善に有効とされています。

 

4.まとめ
 生活習慣の改善として運動で何かできること。
とりあえず歩数計をつけて歩き、週に2、3回はレジスタンス運動をまぜてみる(腹筋、スクワットからゴムバンドを使った運動までさまざま)。脂肪を燃やし、さらには筋力の低下を防ぐのに有効です。また可能なら水中歩行も始めてみるというのはいかがでしょう。


 一念発起しなくても、あるいは気合いを入れなくてもなんとなく続けられそうな気がしませんか。

 

(参考文献)
 1.平成20年国民栄養健康調査(厚生労働省)
 2.山之内國男「運動の種類・強度・負荷量・頻度」(日本医師会雑誌第130巻8号糖尿病診療マニュアル)

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