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健診の判定、「要精検」の考え方について

掲載月:2017/02

            JUMP 2月号掲載

保健検診センター所長 熊谷 仁人



1. はじめに


 健康診断(健診)が「健康であることの年1回のチェック」の役割を持つことが最近言われています。健康であることを確認し、将来の生活習慣病のリスクになりそうな食べ過ぎや、運動不足などの良くない生活習慣を改める機会にする、もちろん従来からの疾病の「早期発見」も大きな目的の一つです。しかし以前から健診の大きな問題点として、主に以下のことが言われています。


 1)受診率が低い

 2)要精密検査と言われても受診しない

 3)症状がある人が(病院に行かずに)健診を利用する

 それぞれについて説明をしたいとは思いますが、今回は2)についてふれます。



2. 「要精検」でも病院に行かない理由


 健診の結果に「要精密検査(要精検)」と書かれていても病院を受診しないため、毎年同じ指摘を受けながら放置し、結局病気が悪化したという例は枚挙にいとまがありません。がんはもちろんですが、高血圧、糖尿病などを放置していたため腎不全などの合併症をきたしたり、心筋梗塞、脳梗塞などをおこして生活の質が低下したという例はメタボ健診の理由として指摘されるところです。健診を受けながら精密検査を受けない理由としては以下のものがあります。


 ・結果を見ていなかったから

 ・忙しくて受診する暇がなかったから

 ・自覚症状がなかったから

 ・何かあれば病院に行くから

 ・去年も受けたけれどどうもなかったから

 ・精検結果を知るのが恐いから



3. 「要精検」の実情

 「要精検」と言われ、医療機関を受診した場合、「経過観察」「治療が必要」であることは結構あります。その一方で「異常なし」「放置可」と言われることも少なくはありません。その理由は、異常があるのに「異常なし」と判定してしまう偽陰性を防ぐために大きめに網をかけるからです。また治療の対象以外のものは「経過観察」「放置可」と言われることが多く、そのため「病院に行ったけれどどうもなかった」ということがおきます。さらに、健診で見つかる病態は初期で軽い場合が多いため症状がなく、受けない理由の一つになっています。その反面疾患がみつかれば、「早く見つかってよかった」「こんな状態でよくわかった」ということになります。

 結果を見ていない、結果が恐い、忙しかったは論外ですが、これらの理由が受診しない理由の中で大きな割合を占めているのも事実です。

 「要精検」の内容を理解し、適切な対応をとることが必要です。



4. まとめ


 以上健診の「要精検」の判定について述べました。重要なことは、「要精検」の判定がでたら必ず医療機関を受診することです。症状がないから、いつも検査では異常がないから、という理由で「どうせ何もない」という自己判断は禁物です。

 健診で「要精検」と言われたけれど「異常なし」でよかったというように考えてもらえたらと思います。 

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