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口腔ケアと歯科健診について

掲載月:2017/08

JUMP 8月号掲載

健検診センター所長 熊谷 仁人



1. はじめに


 口腔ケアとか歯科健診、歯の健康といわれると、過去に歯科で痛い思いをしてきた人にとってちょっと避けて通ろうか、という気持ちが働くことが多いと思います。

 昨今、生活習慣病予防の考えはかなり浸透していて、やせる方法、脂肪を燃焼させる食品、健康グッズは巷にあふれている感があります。その一方で、食事の最初の部分である口腔の健康については、普段気にしないままずっと過ごしている身にとって「何をいまさら・・・」という部分であり、「改めて教えてもらうことはない」とか、「ちゃんと歯磨きしとるで」「何かあったら歯科に行くわ」と思う人が多いのではないでしょうか。

 しかし、最近しっかり噛んで、飲み込むという当たり前の、意識しない動作が健康維持に大きな役割を持ち、口腔ケアが生活習慣病の予防、治療に大きく関与していることが指摘されています。

 


2. 健康施策としての歯・口腔の健康


 平成24年に策定された「第2次国民健康づくり運動(健康日本21〈第二次〉)」では生活習慣病の発症予防、健康寿命の延伸等が基本的方向とされ、それらを実現するために食生活、運動、休養、飲酒、喫煙、歯・口腔の健康に関する生活習慣の改善が重要だとされています。

 歯を失う一番の原因はプラーク(歯垢)の中に潜む歯周病菌が引き起こす歯周病であり、菌が増殖すると歯周組織の炎症のほかに全身にも影響が及び、肥満、糖尿病、動脈硬化からの脳・心臓の血管の疾患などにも関与することが指摘されています。しっかり噛んで、スムーズに飲み込むという咀嚼や嚥下の機能は病気や老化が原因で弱まり、放置するとさまざまな病気の原因にもなります。

 もちろんストレスや喫煙が炎症を起こしやすいため、歯の健康面からもこれらの生活習慣の見直しが必要です。

 


3. 歯周病の予防のための定期的な健診について


 歯周病の予防は正しい歯みがきの習慣化です。毎日の生活習慣の中の地道な行為ですが正しく身につけることが重要です。しかし、正しく磨けているのかという判断は難しく、毎日歯を磨いていても歯並びや磨き方によって磨き残しがあり、プラークがたまりやすい状態は自分ではわかりません。そのため自分の状態にあった適切な歯みがきの方法を一度教えてもらうことが大切であり、定期的な検査による軌道修正も必要です。

 全身の生活習慣病の健診同様、現在の状態を知るために歯や口腔の健診を受けることが大切です。プラークの状態を含めた歯周病の検査、歯石の除去などの歯のクリーニングなどのほかに歯みがきの指導が役に立ちます。


 

4. おわりに


メタボ健診では食事や運動が中心になりますが、快適な生活に歯・口腔の健康はかかせません。健康は口から、歯科健診やかかりつけ医で歯周病の定期的なチェックを行い、正しい歯みがきの指導を受けることは必要で、虫歯の早期発見、早期治療にもつながり、歯を長持ちさせることに役立ちます。

少なくとも年に12回は歯科健診、口腔内のケア、歯みがきの指導を受けられることをお勧めします。

 


(参考)

 「今さら聞けない!歯と口の健康情報」NHKテキスト「きょうの健康」2017.6

 

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